ソトー100年史 1923-2023

第0章 │ □□□□□□□□□□□□□□(~0000) 74 1.オイルショックによる激動 第1次オイルショックの発生とその対応 1973(昭和48)年10月、第4次中東戦争をきっかけと するオイルショック(第1次)が発生し、これを機に景気は 急降下し、わが国の高度経済成長は終焉を迎えた。石油 をエネルギー源としている産業はもちろん、原料としてい る産業も石油不足と高価格に悩まされることになり、極度 の経済不振とモノ不足、狂乱物価などに見舞われた。 尾西の毛織物業界でも、1974年にそれまでの好景気 から一転して需要が落ち込み、金融引き締めの浸透によ る資金繰りの悪化、過剰在庫、諸経費の高騰、輸入品の 増加と相まって状況は一層深刻となった。 当社も重油価格や電気代の値上がりに直面したため、 消防署の許可を得て重油タンクを設置し、非常事態に備え た。また、省エネルギー委員会を設置し、エネルギーコスト の節減に努めたが、1974年は売上げ、利益とも激減した。 不振脱出に向け、人員の合理化案の検討に入ったが、 労働組合の反対に遭い、断念せざるをえなかったため、新 規採用の停止、自然減による雇用調整を図った。 関係会社の再編も進めた。1974年3月、オデオンが経 営不振に陥ったため、経営権を大公紡織に委譲すること とした。オデオンは蘇東商事と大公紡織が共同出資して 誕生した紡毛紡績会社であり、当社所有の株式を大公紡 織に譲渡することで合意した。 1975年2月にこれも不振を続けていたサクソンの廃業 を決定した。その後、同年12月11日に同社をカンセン商 事株式会社と改称し、合繊毛布の製造販売へと事業を転 5 オイルショック後の経営改革と計画経営の開始(1974~1988) 第5章 オイルショック後の経営改革と 計画経営の開始(1974~1988) 社内報「そとう(」昭和50年4月15日発行) 誌上で行われた座談会「私の節約法」

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