ソトー100年史 1923-2023

第0章 │ □□□□□□□□□□□□□□(~0000) 128 8 繊維事業をタテおよびヨコに拡大・伸長(2003~2017) ストレッチ加工を進化させた「ネオストレッチ」では、ポ リウレタン複合ではなくウール100%でもストレッチ性が 得られる加工法を確立した。このネオストレッチは提携す るダイドーリミテッドと組み、輸出にも力を注ぎ、2008年9 月にパリで展示会を開催し、欧州の有力メゾンからも高い 評価を得た。 アウターとインナー向けジャージーの可縫性を高める 機能を持つ「アクアレジェンド」(2011年)では、縦方向の 伸びを従来の3分の1以下に抑え、斜行や生地のゆがみな どジャージー縫製で起こりうる問題の解決に成功した。 セルロース繊維の艶出し加工である「オーロラ・シャイ ン」(2012年)では、光沢感が長持ちするほか、家庭での 洗濯が可能であることを特徴とし、汗をかく春夏シーズン 向けブライダル用途への提案を行った。 紳士礼服用梳毛織物向けに提案してきた黒色染色で は色味が微妙に異なる7色の黒色の開発に成功し、「レイ ンボーブラック」(2013年)として提案を開始した。 2014年にメンズ向けとして「アルフィーチェ」(2013年) の販売を開始するが、加工剤や技術テクニックだけでなく 加工段階の工程を組み合わせたり、繰り返したりなどの工 夫によって高級感を生み出し、ウール100%梳毛生地でカ シミヤのような上質感、ベビースキンタッチの肌触り、適度 な落ち感を実現した。また、ウール100%生地に後染めで TOP調を表現する「アリスメア」(2014年)や紡毛織物の 縮絨・起毛加工として「シャルム」の編み地対応版も開発し た。

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